就活でネックになるのが「面接」です。医療系(=病院など)の「就活」では企業と比べて採用試験の数が少ないと思います。
書類選考と一次試験(面接)だけという場所も多いと思います。
多くても二次試験か三次試験くらいまで。
試験の内容は
- 基礎学力試験
- 小論文
- 面接
がメインだと思います。
※国立病院機構などではSPIなどもあると思いますが・・・
試験で特に重要視しているのが「面接」です。
面接が無い採用試験って基本的に無いですからね
そして新卒の場合、ほぼ100%の確率で聞かれる質問が「学生のときに力を入れていたこと」です。いわゆる「ガクチカ」です。
学生時代に力を入れていたこと!?そんなのないよ!!
という方もおおいと思います。しかし、実は「ガクチカ」はそこまで難しく考えなくても大丈夫です。
「ガクチカ」について考えていきましょう!!
↓面接時の質問についての記事。
↓【就活】面接官は何をみる?【面接の意味】
ガクチカとは
「ガクチカ」とは「学生の時に力をいれていたこと」です。これを言い換えると
何を頑張ってたの?
です。
「学生時代、何を頑張っていたか」ということは「自分から自発的に行動した」ことについて聞かれています。
自分から行動したことなんてほとんどないよ・・・
という心配もあると思います。
だけど大丈夫!!
難しく考える必要はありません。
- アルバイト
- 勉強
- 研究
- 趣味
など、なんでもござれ、です。
しかしここで注意点。「ガクチカ」事体はなんでもいいですが、例えば、
学生時代に力を入れていたことは何ですか?
アルバイトを頑張っていました!!
・・・・・・・
・・・・・・・
こんな受け答えはダメです。
なんでダメなの?
では面接官が本当に聞きたいことを考えていきましょう。
面接官は何を聞きたいんだろう・・・
面接官は「アルバイト」を頑張っていた、ということを聞きたいのでしょうか。
違います。
「アルバイト」を「どのように考えて」頑張ったのか、を聞きたいのです。
つまり「ガクチカ」とは「思考」についての問いになります。つまり「学生時代、力を入れていたこと」というお題を通して、その人の思考力、考え方などを聞いている質問になります。
なるほど!!思考について聞いているのか!!
「ガクチカ」で「海外留学」などインパクトは必要?
「学生時代に力を入れていたこと」で
- 海外留学
- ボランティア
は、確かに強い内容になります。
しかしこれは「海外留学」や「ボランティア」事体が強いのではなく、「海外留学」や「ボランティア」をしようと思った過程がきちんとあるから強いのです。
どういうこと?
「海外留学」や「ボランティア」を「なんとなく」する人はほとんどいないと思います。
人間、自分から進んで何かをするというのはたくさんのエネルギーがいります。ましてや「海外留学」や「ボランティア」はものすごいエネルギーが必要です。
エネルギーが必要にもかかわらず「海外留学」や「ボランティア」をした、ということは背景や過程がしっかりしているハズです。
「海外留学」なら
- 将来、外国語に関わる仕事につきたい。
- 実際に長期間海外で暮らすことによって、異文化交流をはかりたい
などです。
このように「海外留学」を行う背景がしっかりとあり、なおかつ「海外留学」に必要なことを自分で調べ勉強しているはずです。
そりゃあインパクトもあるし、内容もしっかりするハズだよね。
これが「海外留学」や「ボランティア」が強い理由です。
「ガクチカ」にインパクトは必要ない
「ガクチカ」にインパクトは必要ありません。
そもそも「海外留学」などのインパクトがあることを学生時代に行った人は何人いるでしょうか。
ほとんどいないと思います。
じゃあ、「ガクチカ」って何をこたえればいいの?
先にも答えたように
- アルバイト
- 勉強
- 研究
- 趣味
なんでも大丈夫です。
「アルバイト」や「勉強」を通じて、「どのように」頑張ったか、がポイントです。
「ガクチカ」は経験談です!!
自分の経験を踏まえましょう。さすがに「アルバイト」をしたことが無いのに「アルバイト」に力を入れてました、はダメです。
「ガクチカ」を考えていこう
自分の経験から
- 何に力を入れたか
- 問題に対してどのように考え
- 結果がどうだったか
で答えると「ガクチカ」は答えやすいです。たとえば、
学生時代に力を入れていたことは何ですか?
私が力を入れたことの1つはアルバイトです。
ここまではテンプレートです。「アルバイト」の部分を各々変えていきましょう。
次から経験談を話していきましょう。「アルバイト」を例に考えていきます。
まずはどんな「アルバイト」をしていたのか。
- コンビニ
- ファミレス
- 居酒屋
- スーパー
- 家庭教師
なんでも大丈夫です。
私はファミリーレストランでアルバイトをしていました。
ここからが本題です。
「ファミリーレストランでのアルバイト」を通じて
- 何を感じたか
- 何か問題点があったのか
を伝えましょう。「アルバイト」をしていくなかで色々と感じることがあると思います。
時間帯によって忙しさが違うな
時間帯によって客層が違うな
覚えることがたくさんあるな
言葉遣い一つでお客さんに怒られたな
接客を褒められてうれしかった
このように感じることはいっぱいあったと思います。そのうちの1つをピックアップしてみましょう。
例えば「お客様に接客を褒められてうれしかった」と感じたとします。しかし、褒められるばかりではないと思います。「お客様に叱られる」場面もあると思います。それを合わせて
アルバイト中、お客様に接客を褒めらた経験があります。一方で同じような接客をしてもお客様に𠮟られることもありました。
これが、「アルバイト」を通して感じたことのエピソードになります。
このエピソードに対しての自分の意見を考えていきましょう。
今回は
同じ接客をしたのに「褒められる」こともあれば「叱られる」こともある
について考えていきます。なぜそのようなことが起きたのかの原因です。
- お客様ごとにキャラクターが違う
- お店の混雑具合(空いてる、混んでる)
- 身だしなみの問題(シャツがしわくちゃ、ぴしっとしていた)
様々な問題があると思います。
お店が比較的空いているときは褒められることが多く、逆に混雑時は叱られることが多いことに気が付きました。
今回は「お店の混雑具合」によって褒められる、叱られる度合いが違うことに気が付いたとします。
ということは、「混雑具合」によって接客を変えなければいけない、ということになります。
この問題に対してどういう「解決方法」があるかを考えます。
混雑時は
- 商品提供までに時間がかかるからお客様がイライラしている
- そもそも商品提供までどのくらい時間がかかるかわからない
などの問題点があると発見しました。それらに対し
- 業務の効率化が必要
- 席へ案内できる時間や商品提供ができる目安などを伝える
などの対策を考え、実行したとします。
叱られる原因は、席へ案内できるまでの時間や商品提供できるまでの時間がわからない点があると考えました。そこで、およその席へ案内できる時間や商品提供までにかかる時間を伝えるよう心掛けました。
つぎに対策に対する結果です。
結果、混雑時でもお客様から叱られることは少なくなりました。
最後にこの件で学んだことについて伝えましょう。
このことから混雑という環境要因がお客様の満足度へ影響を与えるため、状況に合わせた接客をする必要があることが分かりました。
ではまとめてみます。
私が力を入れたことの1つはアルバイトです。私はファミリーレストランでアルバイトをしていました。アルバイト中、お客様に接客を褒めらた経験があります。一方で同じような接客をしてもお客様に𠮟られることもありました。お店が比較的空いているときは褒められることが多く、逆に混雑時は叱られることが多いことに気が付きました。叱られる原因は、席へ案内できるまでの時間や商品提供できるまでの時間がわからない点があると考えました。そこで、およその席へ案内できる時間や商品提供までにかかる時間を伝えるよう心掛けました。結果、混雑時でもお客様から叱られることは少なくなりました。このことから混雑という環境要因がお客様の満足度へ影響を与えるため、状況に合わせた接客をする必要があることが分かりました。
それっぽくなったと思いませんか?
「アルバイト」というお題でも「ガクチカ」を書くことができました。
- 何を感じたか
- 何か問題点があったのか
- 対策
- 結果
- 何が分かったか
を自分の経験談をもとに面接官に伝えましょう。
医療系の「ガクチカ」について考える
企業などの面接と違い医療系の場合、
- 看護師
- 理学療法士
- 作業療法士
- 薬剤師
- 診療放射線技師
- 臨床検査技師
- 臨床工学技士
など、自分の職業が明確に決まっている点です。
そのため、「自分の職業」に求められている「スキル」などを意識して「ガクチカ」を書くことができます。例えば先ほどの「アルバイト」で書いた「ガクチカ」で見ていきましょう。
混雑という環境要因がお客様の満足度へ影響を与えるため、状況に合わせた接客をする必要がある
これは「状況に応じて臨機応変に対応する力」と言えそうです。
これを各職種に当てはめると・・・
- 患者さんの病態ごとに合わせた看護をするスキルが必要
- 時々刻々と変化する医療現場ではオーダーメイドな医療を提供する必要
みたいな感じになります。そう、これは「自己PR」に繋がります。
「自己PR」は
私はこんな人間ですよ!!
と面接官に伝える必要があります。「自己PR」に説得力を持たせるために「エピソード」が必要です。その「エピソード」こそ、「学生のときに力を入れていたこと」になります。
つまり
「学生のときに力を入れていたこと」と「自己PR」は一貫性がなければなりません。
たとえば「学生のときに力を入れていたこと」が
学生のときに力を入れていたことは・・・・・・・・・
よって、「理論的に考える力」を身につけました。
「自己PR」では
私は思ったらすぐに行動することができます
「理論的」と「直観的」、これを聞いた面接官は
???
となってしまいます。そのため、各々の質問で「一貫性」を持たせることが大切になります。
さいごに
今回は「ガクチカ」について書いていきました。「医療系」の「ガクチカ」といっても基本的には書き方は同じです。ただ、「ガクチカ」が他の質問につなげやすいというメリットがあるため、意識して考えてみましょう。
↓「ガクチカ」とともに面接で聞かれる確率が高い「長所・短所」についての記事
小論文関連
関連記事
小論文に関する電子書籍をkindle出版しています。興味のある方は是非!!
コメント