学年が上がると必ず待ち受ける「臨床実習」。
国家試験前の最大の登竜門となります。実際に実習に行く前は、
- 実習行きたくない
- どうすればいいかわからない
- 病院の臨床工学技士が怖そう
- 不安がいっぱいだ
などなど、思うところはたくさんあると思います。
そんな不安を解消すべく、実際に臨床実習生を受け入れたことがある私が臨床実習の望み方についてお話します。
これは完全に個人的な意見です。
やはりコミュニケーションが重要
臨床実習前に不安があることはあたりまえです。
不安にならない人はいないのではないでしょうか。
- 初めての病院
- 初めての業務
- 初めての臨床工学技士
臨床実習は初めてづくしの連続です。
臨床実習、不安だー!
では、その不安を解消するためにはどうすればいいでしょうか。
当たり前になるかもしれませんが、まずはコミュニケーションです。
人は第一印象が重要になります。第一印象があなたのイメージとなり、のちのちまで影響を強く残してしまいます。
心理学的に考えると、「確証バイアス」です。「確証バイアス」とは
第一印象によってつくられたイメージにあった側面を見てしまうことが働いてしまうこと。
イメージが固まると、覆すことが難しくなってしまいます。
そのため、実習初日は大きな声であいさつしましょう。
やっぱり「あいさつ」は大事!!
※大きな声と言っても、節度ある大きさにしましょう。
あいさつをされて嫌な人はいません。また、最初のあいさつがしっかりしていると
やる気があるな!!
と思われる可能性が高くなります。このように思われると今後の臨床実習が行いやすくなります。
患者さんとのコミュニケーション
臨床工学技士とのコミュニケーションはもちろんのこと、患者さんとのコミュニケーションも重要になります。
実習中に患者さんと話すことは必須になります。おそらく担当技士さんが話しやすい患者さんを選んでくれると思いますが、絶対ではありません。
例えば、
透析患者さんで、透析中に寝てしまうと血圧が下がってしまう
こんな患者さんと話ことも多々あります。その場合、話すことで患者さんに起きていてもらわなければなりません。
しかし、初対面でなかなか話すことは難しいかもしれません。しかも、話が途切れて患者さんが寝てしまったら、血圧が下がってしまうかもしれない
など、プレッシャーがかかります。
そんな時は、うまく聞き上手になりましょう。うまく相槌を取って、患者さんに話してもらいましょう。相槌にも種類があります。
はい、うん、なるほど、へえ、、、、などなど。
相槌を抑揚などを駆使して会話しましょう。
患者さんといっぱいお話しましょう!!
とにかく質問しよう
臨床実習で最悪なパターンとして
- 質問をまったくしない
があげられます。質問がないと
- どこまで理解しているのか
などが不明瞭となり、
- やる気がない
とも思われてしまいます。しかし、
難しい質問をしないと!!
と、気張る必要はありません。簡単な質問からで大丈夫です。担当の臨床工学技士の判断で
- 質問に答える
- 宿題になる
- 答えが出るまで導く
など、選択してくれます。
とは言っても、何でもかんでも質問すればいいという問題ではありません。ある程度の知識は頭に入れて臨みましょう。
個人的には、ME2種が合格できるくらいの知識があるとうれしいです。
質問しないとどうなる?
質問しないとどうなるのでしょうか?
当然、担当技士からの質問が来ます。矢継ぎ早に質問がどんどん来る可能性があります。質問されること自体はいいことですが、あまりにも続くと担当技士によっては
学生から全然質問がこないな・・・・・
と思ってしまい、教えるモチベーションが低下してしまうこともあります。
実習中はどんどん質問しよう!!
そもそも質問をされる側より質問をする側のほうが実は楽なんです。こんなこと思ったことはありませんか?
実習担当の方から矢継ぎ早に質問がどんどん来ると大変・・・
では、なぜ大変なのか考えていきます。
質問したらその回答を聞いて、更に質問をする・・・・会話量でいくと
質問する側:2 質問される(回答する)側:8
程度の会話量になるでしょう。
実習担当臨床工学技士と学生の以下の会話を見てみましょう。
なんで○○○○○○なのかわかる?
○○○○○○○○○○○○○○○○○○だからです。
じゃあ××××の場合は?
××××××××××××だからです。
これを見てもらうとイメージできると思います。
質問する側よりも質問される側のほうが話す量が多い!!
しかも、質問に対する回答を考えなければなりません。
これは大変だ!!
なので、なので「質問をされる」より「質問する」ほうが実は楽なのです。しかも、たくさん質問しているため積極性を買われる可能性があります。
また、担当の臨床工学技士の質問に対していつも相方が答えたりしていると
君には聞いてない
みたいなことを言われたりもします。
ちなみに、やたらと現場の臨床工学技士と仲良くなる学生はたくさん質問して、前述のコミュニケーションの技のように相槌がうまい印象です。
「見学」と「実習」は違う
あくまでも「臨床見学」では無く「臨床実習」です。そのため、病院の臨床工学技士の手技等をただ見ていればいいというわけにはいきません。
勿論、臨床実習中は国家資格取得前のため、行えることは限られてきますし、行った実習先各々で、やらせてもらえる実習内容は変わってきます。
人工心肺を行っていない施設であれば、もちろん見学はできません。人工呼吸器の回路組み立てなどをやらせてくれる施設、血液浄化のプライミングをやらせてくれる施設など様々です。
これら実習は、指導技士の責任下で行われますが、
施設の規模や臨床工学技士数などにより「実習」させるか「見学」させるかが違います。
下記リンクに「臨床実習」について詳細なデータがあります。興味のある方は確認してみましょう。
臨床工学技士養成課程における臨床実習の 現状および今後のあり方について (提案)
実習先に行ったばかりでは何をやらせてもらえるかわからないため
とりあえず、
やらせてください!!
と言ってみてください。
指導技士が「実習」にするか「見学」にするか判断してくれます。
目標が大事
臨床実習ではレポートがつきものです。
レポートを書く上で「本日の目標」を記載する欄がある施設もあると思います。
実はその目標が大事!!
たとえば、血液浄化でプライミングの実習をやりたければ「プライミングをする」みたいに書いてください。
それをみた指導技士はなるべくプライミングを「実習」もしくは「見学」させてくれるはずです。
人工呼吸器の点検をしたければ「人工呼吸器の点検をする」と書けば、点検の「実習」、「見学」をさせてくれるかもしれません。
つまり、目標にそって1日のスケジュールが立てられます。
また、目標はできるだけ具体的に書いたほうがいいです。
「機器管理」を学ぶのように、あいまいな記載だと輸液ポンプの点検、シリンジポンプの点検、人工呼吸器の点検などどの機器の点検になるかわかりません。
「トラブル対応」を学ぶというような目標にすれば、病棟対応の際に一緒に行くことができるかもしれません。
このように、目標を具体的に書くことで1日のスケジュールをコントロールすることができます。
レポートに目標をかく欄がなければ直接伝えてみてください!!
情報共有をしよう
付属病院がない限り、実習生は各々、様々の病院に実習に行くことになります。
付属病院に実習に行くときの情報共有の利点として
- 他の人がどのような実習をさせてもらえているかわかる
- 予習すべき内容が共有できる
などがあります。
様々な病院に実習に行っている場合、上記のような利点はありません。しかし、
- 様々な施設の情報がわかる
これは大きな利点になります。
臨床工学技士の業務は施設によって様々です。そのため
- 施設での規模や臨床工学技士の数の違いにより、どのような業務をしているか
が分かります。
これは、就職のための病院見学に役立ちます。是非、情報共有をしてみてください。
病院見学についてはこちら↓
さいごに
臨床実習について書かせてもらいました。
実習先に迷惑をかけないように、患者さんに迷惑をかけないようにコミュニケーションをとりながら実習を行いましょう。
また、守秘義務ももちろんあるため、気を付けてください。
臨床実習、つらいと思いますががんばってください!!
関連記事
コメント