最近ではなかなか長い文章を書くことが少ないです。しかし、「採用試験」には「小論文」がつきもの。
ながい文章なんて書けないよ!!
という方も多いと思います。
そこで今回は「小論文」を書く上で役立つ「文頭」と「文末」について考えていきたいと思います。
小論文の文頭について
小論文の文頭ってどんなどんなものが多いの?
小論文を書く上で文頭は「接続詞」が多いです。「接続詞」は前後の文や語をつなげる役割があります。たとえば「A」という文と「B」という文があったとします。
この「A」と「B」をつなげる役割を果たすのが「接続詞」です。さらに「接続詞」にも多種多様あります。
接続詞の意味?
以下を見てみましょう。
- ○○○○○○。そこで××××××××××。
- ○○○○○○。しかし××××××××××。
「そこで」と「しかし」はともに「接続詞」です。が、この2つの意味はまるで違います。
「そこで」の文だと、その後の文章は「予想通り」の結果が来ます。これを「順接」と言います。
一方「しかし」の場合。「しかし」の後の文章は「予想外」の結果が来ます。これを「逆説」と言います。
このように「接続詞」には様々な意味があります。それぞれ見ていきましょう。
順接
「順接」の「接続詞」は「理由」、「原因」を表します。
- 以前に書いてある内容が理由となり、その結論が続く接続詞
- 以前に書いてある内容が原因となり、その結果が続く接続詞
です。
「順接」の「理由」をあらわす接続詞を見ていきましょう。
だから、なので、そのため、そのために、このため、このために、したがって、ゆえに、以上より、以上のことから、こうした背景から、これらを踏まえて
などになります。
「順接」の「原因」をあらわす接続詞を見ていきましょう。
すると、その結果、結果として、結果的に、それにより、これにより、そうして、こうして、そうすることで、こうすることで
などになります。
逆説
「逆接」の「接続詞」は前に書いた文章から予想される結果とは逆の結果が後に続くことを表します。
「逆説」の接続詞を見ていきましょう。
しかし、しかしながら、が、だが、ところが、とはいうものの、にもかかわらず、それにもかかわらず、とはいうものの
などです。
並列・列挙
「並列・列挙」の「接続詞」は2つ以上のことがらを並列または列挙します。
「並列」の接続詞を見ていきましょう。
また、および、ならびに、かつ、同時に、同様に、同じように
などです。
「列挙」の接続詞を見ていきましょう。
第一に、第二に、第三に・・・
一つ目は、二つ目は、三つめは・・・
最初に、次に、最後に
はじめに、次に、おわりに
などです。
添加
「添加」の「接続詞」は前の書いた文章に対し、後の文章を付け加えます。
「添加」の接続詞を見ていきましょう。
そして、それから、さらに、さらには、ひいては、加えて、それに、そのうえ、おまけに、そのほかに、このほかに、それのみならず、そればかりではなく、それだけでなく
などです。
添加の接続詞はよく使うと思います。レパートリーを増やしておきましょう。
対比
「対比」の「接続詞」は前の文章と後の文章を比較・対比します。
「対比」の接続詞を見ていきましょう。
一方、他方、逆に、反対に、かえって、反面、むしろ、それより、というより
などです。
選択
「選択」の「接続詞」は前の文章と後の文章で、どちらか一方を選択するときに使います。
「選択」の接続詞を見ていきましょう。
または、もしくは、あるいは、それとも、はたまた、ないし
などです。
説明・補足
「説明・補足」の「接続詞」は前の文章の原因や理由などを後の文章で補足するときに使います。
「説明・補足」の接続詞を見ていきましょう。
なぜならば、なぜなら、その理由は、なぜかというと、というのも、背景には、その背景には、
などです。
条件
「条件」の「接続詞」は前の条件に対して述べるときに使います。
「条件」の「接続詞」には「確定条件」と「仮定条件」があります。
「確定条件」の接続詞を見ていきましょう。
それなら、それならば、これなら、これならば、だとすれば、だとすると、だとしても、それでは
などです。
「仮定条件」の接続詞を見ていきましょう。
そうすれば、そうしなければ、そうすると、そうしないと、こうすれば、こうしなければ、こうすると、こうしないと、もし、仮に、たとえ、もしそうならば、もしそうでないならば、もしそうだとしても、さもなければ
などです。
情報
「情報」の「接続詞」は前の情報源からモノゴトを述べるときに使用すします。
「情報」の接続詞を見ていきましょう。
これによると、これによれば、それによると、それによれば
などです。
接続詞の使い方
接続詞にはいろいろな種類があることが分かりました。では、この接続詞をどうやって使っていけばいいのでしょうか。
接続詞をどうやって使うの?
みていきましょう。
接続詞を使いすぎない
そもそも「接続詞」は使いすぎてはいけません。適度に使いましょう。
なんで?
「接続詞」が何個もあると逆に読みにくくなってしまいます。
平素よりお世話になっております。○○の○○○○です。さて、○○の件につきましてご報告いたします。まず、○○○○○○○○。よって、○○○○○○。しかし、○○○○○○。そこで○○○○○○。さらに○○○○○○。また、○○○○○○。以上より、○○○○○○。
このように何でもかんでも「接続詞」を文頭におくと、テンポが悪くなってしまいます。必要以上に「接続詞」をしようするのはやめましょう。
同じ接続詞は使いすぎない
「接続詞」を使いすぎてはいけない理由と同じです。同じ接続詞が続くと読みにくくなってしまいます。
平素よりお世話になっております。○○の○○○○です。さて、○○の件につきましてご報告いたします。まず、○○○○○○○○。そこで、○○○○○○。つぎに、○○○○○○。そこで○○○○○○。さらに○○○○○○。そこで、○○○○○○。以上より、○○○○○○。
「そこで」が多すぎて違和感がある!!
同じ「接続詞」は使いすぎないようにしましょう。
文末
つぎに文末について。小論文においては
- だ、である調
を使いましょう。日常会話では「だ、である調」はなかなか使わないため、なれが必要です。
- です、ます調
を使うのは避けましょう。
です、ます調は作文などで使用します。
「だ、である調(常体)」と「です、ます調(敬体)」は混合させてはいけません。
小論文では「だ、である調」
と、覚えましょう。
同じ文末表現には注意
「接続詞」と同じです。
文末表現が同じだと読みにくく、幼稚にすら感じてしまいます。そのため、「だ、である」以外の文末表現も頭に入れておきましょう。
○○○○○○である。○○○○○○である。○○○○○○である。
○○○○○○だ。○○○○○○だ。○○○○○○だ。
なんかイマイチな感じがしますね。
そこで、「だ、である」以外の文末表現を紹介します。
だった、べきだ、ではない、いない、いる、なる
などなど。
新聞や論文は「だ、である調」で書かれているため、一回読んでみるのもおすすめです。
さいごに
今回は「小論文の文頭と文末」についての記事でした。文頭と文末は意識してトレーニングしないとなかなか難しいと思います。
私は「レパートリー」が貧弱すぎて頭を抱えていました
まずはいくつか「レパートリー」をもつところから始めてみましょう。
小論文に関する電子書籍をkindle出版しています。興味のある方は是非!!
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