学会には参加した方がいいの?
私は学会には参加した方がいいと思っています。
だけど、参加するにはハードルが高いような・・・
勿論、発表したり論文を書いたりできれば一番いいと思いますが
私は「学会に参加する」と「発表する・論文を書く」では得られるメリットが違うと考えています。
今回は「学会に参加する」に焦点を当て、学会に参加した方がいいのか個人的な意見を述べていきたいと思います。
他施設の状況が分かる
「学会に参加する」することで他施設の状況がわかるの?
では、どうやって他施設の状況がわかるか見ていきましょう。
演題発表を聞き他施設の情報共有
これが一番大きいと思っています。誰だって
他施設ではどうやっているんだろ?
と、1度は思ったことがあるはずです。
それは手技や治療に関することだけではありません。
「チーム医療」、「医療安全向上にむけて」、「教育」、「業務体制」などなど
様々な発表があります。
そういった発表を聴講することで、「他施設の人」が経験し、失敗や成功した事例を共有できることが大きいです。そこから
- 「自施設に取り入れられるか」
- 「試す価値があるか」
などを検討することができます。
他施設の経験って大事なの?
よく
- ○○して楽に稼ぐ方法
- 月10万円かせぐための○○
といった書籍を見かけます。こういった書籍は、大抵「自分の経験」を述べています。
- 自分がこうして稼ぐことができた
- こういうことをして失敗した
という自分の経験を書籍化しているのです。
では学会の発表はどうでしょうか。学会発表も同じです。
自分の施設で経験し、「大変だったこと」、「疑問に思ったこと」を調査して教えてくれるのです。
ようは「経験」を共有しているのです。
実際に真剣に考え検討して、結果を教えてくれるため大変有意義になります。
では、発表内容をすべて受け入れて、自施設に取り入れて良いのでしょうか。
答えはNoです。
例えば
- 20年前の儲かる方法を今実施して儲かることができるのか
- アメリカで儲かる方法を日本で実施して儲けることができるのか
を考えた時、たぶん儲けることはできないしょう。
今と昔は状況も違うし、日本と海外では場所も違い文化やルールも違います。
そのため、
- 実行可能か
- 自施設に取り入れて効果がでるか
など検討する必要があります。
自分で考えてわからなければ「演者」に直接質問すればいいのです。大勢の前で質問することが躊躇われるのであれば、発表終了後に聞きに行きましょう。
自分の発表に対する質問は演者なら誰だって嬉しいものです。
多職種の状況把握
日本臨床工学会など、基本的に臨床工学技士が参加しますが、
- 日本集中治療医学会
- 日本呼吸療法医学会
- 日本医療機器学会
などは、他職種も参加します。日本医療機器学会であればメーカーの発表もあったりします。
そういった他職種が参加する学会に参加すると、自然と多職種の発表を聞くことができます。
他職種がどういうことに疑問を持っているのか、学会の発表を通じて知ることができます。もちろん、自施設の他職種に聞けば、答えてくれるでしょう。
しかし他施設の他職種というのが重要になります。
どういうこと?
ラーメンについて考えていきます。例えば
- 好きなラーメンは何?
と聞かれたら何と答えるでしょうか。
私は豚骨ラーメンが好きです。
では、「豚骨ラーメンが好き」とは何でしょうか。
好きなものは好きなんですよ!!
というと話が進まないので「豚骨ラーメンが好き」について深堀りしていきます。
- 醤油ラーメン
- 味噌ラーメン
- 塩ラーメン
これらラーメンを食べたことが無ければ「豚骨ラーメン」が好き、とは言えません。
これらラーメンを食べたうえで豚骨ラーメンが一番おいしいと思ったから
私は豚骨ラーメンが好き。
となります。
ほかのラーメンを知らなければ豚骨ラーメンが好きだとは言えないのです。言い換えるならば
醤油ラーメン、味噌ラーメン、塩ラーメンと比べて豚骨ラーメンが好き
ということです。
閑話休題。話を戻します。
ここでいう豚骨ラーメンは自施設、他のラーメンは他施設です。自分の施設のことは、他施設を知らないとちゃんとはわかりません。
自分の施設のやり方は本当に正しいのだろうか。
を考えるためには「他施設」を知ることで深めることができます。
よって、他職種含め、他施設の情報を知るということにはそれだけで価値があります。
考える場になる
上記で述べたように
- 実行可能か
- 自施設に取り入れて効果がでるか
などを考える機会は非常に大事です。特に若手におすすめです。
勿論、臨床について考えることは重要ですが
- 他施設の情報をどう取りいれるか
- そのためにはどうすればいいか
など、いわゆるマネジメントの部分を考えるいい機会だと思います。
臨床をしていると「マネジメント」について考える機会はなかなかありませんからね!!
最新の知見を知れる
学会に行くと
- 日本の最先端でどんな医療をしているのか、
- 世界の最先端ではどんな医療をしているのか
を知ることができます。
特に海外論文は基本的に英語ですが
先生方が翻訳して重要な部分を解説してくれます。
翻訳いらずですね。
先生方が引用している論文を学会きっかけで読む、というのもありだと思います。
学会内のセミナーなどを聴講して知識向上
シンポジウムやワークショップのほかに、いわゆる「わかりやすいセミナー」だったり「ハンズオンセミナー」があります。
これらセミナーは本当に分かりやすいため、苦手な業務領域などを聴講したりするとただ教科書を読むより理解度が上がります。
これらセミナーのためだけに学会に行ってもありだと思っています。
セミナーを聞くだけで自分のレベルが上がる!!
自己肯定感の向上
実はこれも学会に参加する利点です。
基本的に学会に参加している人たちはやる気に満ち溢れています。そのため、そのやる気に触発されて自分のやる気も出ます。また、わざわざ学会に行って勉強しているという自分に対して自己肯定感が上がる、かもしれません。
何事も自己肯定感は大事です。
さいごに
学会に参加する利点を述べさせていただきました。まだまだ、学会に参加する利点はありますが、今回はこれくらいにしておきます。ぜひ、みなさんも学会に参加しましょう!!
気軽に参加してみましょう。
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